☆巨匠:和田誠をリスペクト。

 イラストレーター・作家・音楽評論・映画監督など、多彩な才能を発揮されている「和田 誠氏」。
一般の方には、ゴールデン洋画劇場のオープニングタイトル画を描いている人、または、レミパンで有名な料理家:平野レミさんのご主人と言えば思い当たるかと考えます。

氏の作品集「和田誠 肖像画集 PEOPLE2」を手に入れて以来、尊敬してやまない作家の一人。自分が知る限り、日本でいや世界で「もっとも少ない線で肖像画を描ける作家」だと思っています。

本人の周りの空気さえも表現してしまう、その名人芸・天才芸のルーツは一体どこにあるのか?幼少期に親しんだ映画の世界が影響していることは間違いないのだが・・・。

一見簡単そうに見える氏のイラストを真似して描いても、ほとんどの人は、ただの稚拙な絵になってしまうでしょう。
氏にしか表現出来ない、余分なモノを極限まで削ぎ落したほんとに微妙な世界がそこにはあるからです。

YUZURU ENDO 2010.02.03

いろいろな幅広い知識と経験のバランスに裏打ちされている、和田 誠氏の絵の世界。自分にとっては、巨匠なのです。

あっ、上のイラストは、自分のイラストで氏のモノではないので、お間違いなく。

2010.02.03 Wednesday 23:11 | リスペクト作家 | comments(0) | trackbacks(0)

リスペクト作家「ガイ・ビルアウト」編。

今思えば、自分がイラストレーターの道を志すキッカケを作ってくれたのが、彼:ガイ・ビルアウトだったかもしれません。

20代前半、名古屋・栄の地下街のとあるギャラリー(今はもうありません)で、デザイン学校の同期生3人と催した初めて展覧会。
まだ描くべき絵がなんなのか何もわからなかった自分は、当時の洋書で目について印象的だった彼の作風を真似して、3品出品した。

おそらく、ペン画のドローイングにエア・ブラシで彩色されているだろうことを分析し、当時はま高価だったエアブラシ一式セットを手に入れて、見よう見まねで描いた。

リスペクト ガイ・ビラウト

今自分の描画テクニックは変わっているが、彼からは、ユーモア/ウィット/ライトなシュール/色彩・画面構成/普遍的なモチーフとは/シリーズ化の重要性 その他多くのことを吸い取った気がする。

残念ながらその時の作品は、行方不明になってしまったままだ。
もし何処かで見つかったのなら、ちょっと覗いて見たい。
きっと、ガッカリするだろうけど。

ガイ・ビラウト先生は、まだまだ御健在。いつもでも良い絵を描いてください。
2010.01.31 Sunday 23:20 | リスペクト作家 | comments(0) | trackbacks(0)

「歌川広重」をリスペクト!

世界中の画家にリスペクトされている広重のことを、今更何をかいわんやです。

どこまで計算していたのか知りませんが、彼の浮世絵に見る構図の緻密さには、見る度に驚かされまくりです。
それまでの日本画の伝統の中にあって「風景画家」という新ジャンルを作り出したのは、重なりと大小による遠近法に他ならないと考えていますが、いったい彼はこの技術をどうやって見につけたのか知りたいところですぞ。

また、版画という限られた色数による表現は、グラフィック表現の基礎としてイラストレーターにもとても参考になりますね〜っ。
ヒロシゲブルーといわれた藍色のグラデーションは、僕が貧乏画学生の頃、この色を一生懸命真似していたこともあり、僕の中では当時を思い出す「もの哀しい色」でもあるのですよ。

広重の保土ヶ谷保土ヶ谷(広重作)










広重の土山土山(広重作)
注目したいところとして、風景の中にあり、動きを伴なう小さな人物を表現することは、パーツが少なくなる分非常に難しく、高度なデッサン力とデフォルメ力がないとアカンのですな。この点も広重は凄ゲe。


数年前「東海道五十三次展」という展覧会に僕が出品した作品を2点紹介。
テイストは全く違いますが、構図など広重を模倣しています。

保土ヶ谷(著者作)
遠渡 譲作「保土ヶ谷」
















土山(著者作)
遠渡 譲作「土山」
















気がつきました?
僕の作品には人がいないんです。自身がないのであった(笑)。
2010.01.14 Thursday 23:02 | リスペクト作家 | comments(0) | trackbacks(0)

リスペクト「ノーマン・ロックウェル」

表向きちょっと気取ったカフェなんかで、香り高い珈琲に鼻を高くした瞬間、
視界の端っこに色褪せたヒロ・ヤマガタ、トーマス・マックナイト、カシニョール、カトラン、ビッフェのアートポスターなんかを見つけた折には、それまでの珈琲が一挙に冷めた番茶に成り下がる時が今でもたまにある。
選んだのが、オーナーか店長か知らないが、装飾用の絵に気をくばることの出来ない店に用はない。

しかし、唯一僕のかなで色褪せたポスターになっても許せる作家がいる。
ちょっとした、英国風居酒屋やアメリカンバーっぽい雰囲気のする店を訪れると、
かなりの確率で彼の作品にお目にかかれる。
もともと渋い色合いの絵なので、色褪せたり黄ばんだりしていても、
彼の絵の場合、意外に気にならない。

彼の名は、ノーマン・ロックウェル

アメリカの国民的現代画家で、かつてTime紙などの表紙を飾り、イラストレーターという職業の礎を築いた人と言って良い。

モデルを使わずに写真を見て描く画家もいるんだ!と僕を驚かした人物で、人物の動き・表情・デフォルメ・色・タッチや、雑誌の表紙としての画面構成・メディア媒体にイラストとして必要なエッセンスなど、多くを彼の絵から学んだ。

テレビドラマの中とは違う、古き良きアメリカを僕ら教えてくれた人。
未だに彼の描写力には遠く及ばないけれど、5本の指に入るリスペクト作家である。


●本日のエクササイズ:ジョギング5.4km  17:15~/晴れ/体調:普通
2010.01.04 Monday 22:53 | リスペクト作家 | comments(0) | trackbacks(0)

リスペクト「黒井 健 編」

 絵本作家&イラストレーターとして高名な、黒井健氏。

氏の作品は、本屋の絵本のコーナーに行って、目にしないことはまずない。
新美南吉原作の「ごんぎつね」の装画を見れば、あ〜この人かと誰もが思うでしょう。

空気までもほんわり暖かく表現する技術は、色鉛筆を用いた独自のテクニックに裏打ちされています。

絵の具のドライマテリアル(水分を使わない絵の具)の中で、ソフトで柔らかな表現をする画材としては、パステルが代表選手です。が、パステルはボカシは得意でも、シャープな表現は苦手です。また、重ね塗りも難しい。
また色鉛筆(特に油性のもの)もドライマテリアルとしてよく使われますが、こちらは逆に、シャープな表現が得意で重ね塗りも容易いが、ボカシ表現をするには時間と根気が必要。

そんな、パステルと色鉛筆の長所だけを取り入れたのが黒井健氏のテクニック。
油性色鉛筆の真を削った粉を、油絵などに用いるテレピン等を染み込ませた布で、イラストボード等に擦りつけるというもの。シャープな輪郭は、厚紙などでマスクして表現しています。

イラストボードの紙目と筆がわりの布の絶妙なコンビが、氏の絵の世界感を支えているのです。

今では、デジタルに移行した僕でも、紙目を意識することと、ボケとシャープさの混在させることの気持ちよさを、氏の絵からリスペクトしています。
2009.12.16 Wednesday 22:14 | リスペクト作家 | comments(0) | trackbacks(0)

リスペクトシリーズ第1弾「ウィルソン・マクリーン編」

気がつくと「リスペクト」という言葉が世に蔓延している。
多分音楽業界で使われ始めたのがきっかけかと思う。
誰かをリスペクトするということは、「その人を敬い、良いところを自分に取り入れる」と僕は捉えている。

不思議なもので、音楽業界では、カバーとかリメイクとかの文化があるので、よく耳にする言葉なのだが、
その文化がないのが理由か、アートの世界では少ないような気がする。
多分、アート=自分自身という図式が強いゆえに、「他人の何かを取り入れている」ということを「真似をしている」と捉えられることを嫌っているのだろう。

と前置きは、そこまでにして。

普段イラストレーターたちが、あまり明かさない自身がリスペクトしている人々。
僕はあえて明らかにして紹介していこうと思います。
と言っても、画像を勝手に貼るわけにもいかないので、細かい紹介などはしません。(興味があればご自分で調べていただいて)
その人の何をリスペクトしているかをネタにします。

栄えある第1回は、「ウィルソン・マクリーン」

イギリス人の画家&イラストレーターで、アメリカで成功した人です。
僕が、イラストレーターとして駆け出しの頃、務めていたデザイン事務所の棚に並んでいた洋書の作品集の常連さんで、基本リアル系の人。
油絵による絵画風の作品とアクリル画によるイラストレーションの作風では、軽やかさが違いますが、僕はイラストレーションとしての作品が好きです。
日本でアクリル絵の具がブームになったのも彼の功績が大きいと思っています。

欧米らしい色感:特にブルー〜バイオレット系の色使い:が好きです。
人物の顔は影に隠して描かないなど、細かい描写の部分と間引いて描かない部分のバランスが絶妙で、僕もその表現をリスペクトしています。
また、独特のリズミカルなデフォルメは一見して彼の作品だと判断出来る材料で、特に、雲や水、植物などのデフォルメは秀逸ですね。

日本人でもイラストレーターの小森誠さんなんかが、そこのあたりをリスペクトしていらっしゃいました。

最近は、ご高齢のためか、作品をお見かけしないので寂しいです。





2009.12.15 Tuesday 10:38 | リスペクト作家 | comments(0) | trackbacks(0)